転職コラム
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精神科医になるために必要な資格や給料、仕事内容について解説
精神科は数ある診療科の中でも比較的忙しくない、ワークライフバランスの取りやすい環境です。転科が多い精神科医にはどうしたらなれるのか、必要な資格や給料、仕事内容について解説します。
この記事の目次
精神科と心療内科の違い
まず、精神科医が担当する科は「精神科」と「心療内科」の2つがあります。
それぞれの違いを見ていきましょう。
精神科
精神科は、心の症状や病気を専門として心の病気そのものの治療を行います。
- ・気分症状
- ・睡眠症状
- ・精神症状
- ・発達障害
- ・認知症
- ・うつ病
- ・躁うつ病
- ・統合失調症
- ・パニック障害
- ・強迫性障害
- ・PTSD
このあたりの病気の治療がメインです。
心療内科
心療内科は、心理的・社会的な要因から引き起こされているからだの症状を扱う診療科です。
- ・吐き気や頭痛
- ・全身倦怠感
- ・胃痛
- ・過敏性腸症候群
などの身体症状があり、その背景に何か心理的なきっかけや理由が思い当たるときは心療内科が専門になります。
また、「何故かわからないけど身体に症状が出ている」といった患者も多く、痛みや違和感を感じている部分の専門科を受診したのに検査結果には異常が見つからないという場合も心療内科の対象です。
とはいえ、患者からすればどちらの科を受けるべきかという判断はつきにくいため、精神科でも心療内科のような機能を果たすこともありますし、その反対に心療内科で精神科のような診察をすることもあります。
精神保健指定医資格は取るべきか
精神科医として働くために精神保健指定医資格を取得するべきか悩んでいる方もいらっしゃると思いますが、結論資格が無くても精神科医として働くことは可能です。
精神保健指定医の資格取得要件
精神保健指定医資格を取得するためには、下記の要件をすべて満たす必要があります。
- ・5年以上診断または治療に従事した経験を有すること。
- ・3年以上精神障害の診断または治療に従事した経験を有すること。
- ・厚生労働大臣が定める精神障害につき厚生労働大臣が定める程度の診断または治療に従事した経験を有すること。
- ・厚生労働大臣の登録を受けた者が厚生労働省令で定めるところにより行う研修(申請前1年以内に行われたものに限る)の課程を修了していること。
(厚生労働省「精神保健指定医とは」より)
初期臨床研修を終え、精神科専攻医として3年以上の実務経験を積めば資格を取得できることになります。その後は精神科専門医資格の取得をめざして仕事や勉強に取り組むのが一般的なキャリアパスとなります。
総合病院勤務なら取得したほうがいい
精神保健指定医資格があると、例えば下記のような職務を担当することが可能です。
- 1.強制入院(措置入院・緊急措置入院・医療保護入院・応急入院)の入院要否判定
- 2.強制入院(措置入院・緊急措置入院・医療保護入院・応急入院)の行政に対する報告
- 3.行動制限の要否判定
- 4.医療保護入院における移送の要否判定
- 5.精神医療審査会における立入検査、質問及び診察
- 6.医療観察法の業務 など
治療に際して患者の行動制限を行わざるを得ない場面が多々あり、その判断は精神保健指定医によって行われます。
本来であれば、本人の意志によらない強制入院は患者の拒否権を剥奪する行為で人権侵害に当たる可能性が高くなります。そのため、資格を持った人にのみ強制入院の権限を与えようということで精神保健指定医制度が創設されました。
つまり、強制入院の判断が必要になる総合病院に勤める精神科医は精神保健指定医資格を持っていたほうが担当できる職務の幅が広がります。
クリニック勤務なら特に必要ない
総合病院では入院設備があるため、症状が重い場合には強制入院の要否を判定する必要があります。しかし、無床のクリニックの場合はそもそも入院要否を判断する必要がないため、精神保健指定医資格を取得する必要はありません。
ただし、勤務先のクリニックが有床のクリニックの場合は精神保健指定医資格が活かせるタイミングがあるかもしれません。取得しておいて損はありませんが、ご自身のキャリアを考えた際に不要であれば特に取得する必要はないでしょう。
当院でも精神保健指定医資格を保有しているかどうかは採用要件になっておりません。
精神科医の主な仕事内容
一般的な精神科医の仕事内容は、患者や家族から症状を聞いて、投薬や作業療法などで精神疾患の治療をするものです。
外科医のような手術は基本的にはありませんが、病名の診断のために様々なテストを実施したり、診断結果について患者や家族に丁寧に説明する能力が求められます。
また、錯乱状態の患者に対応したり、家庭環境が複雑な患者のご家族とも連携しながら治療を進めなければならないこともあります。さらに、症状も多岐に渡り、治療について臨機応変な判断を求められることも多いです。
患者様が元気になっていく様子を見守ることができるのは大変なやりがいに繋がりますが、一方でコミュニケーションの難しさに負担を感じることもあるでしょう。ご自身の適性をよく見極めてみることをおすすめします。
精神科医が大変なこと
精神科で扱う病気や障害は、手術で取り除いたりできるものではないため、長期間に渡って患者様とお付き合いしていく必要があります。
また、そもそも治療法が明確になっていない精神疾患も多く、これをやれば治るという治療法が存在しないこともあります。長く投薬治療を続けても一向に良くならない患者さまもいらっしゃいますので、そういった患者さまとどう向き合っていくかという点で精神的な大変さを感じることもあるでしょう。
精神科医の給与水準
仕事をする上で切っても切れない給料についてですが、精神科医の給与水準は平均よりもやや低めの1230.2万円となっています。(勤務医の就労実態と意識に関する調査より)
全診療科の医師の平均年収が1261.1万円ですのでそこまで大きな差はありません。
ボリュームゾーンは1,000~1,500万円未満
精神科医の年収のボリュームゾーンは、1,000万~1,500万円程度とされています。
医師の中で比較すると飛び抜けていいというわけではありません。しかし、他の診療科に比べて当直やオンコール、緊急対応が少ないことを考えると、バランスが取れているとも言えます。
当院は精神科系のクリニックですが、完全予約制のクリニックのため、残業や当直などもありません。精神科医の中でも高待遇で、ワークライフバランスも取りやすいのが特徴です。
現在東京(新宿・日本橋)、名古屋、大阪の4院を展開しており、今後はさらに全国展開を検討しています。
ご興味のある方はぜひ下記の募集要項をチェックしていただき、お気軽にお問い合わせください。
精神科医のワークライフバランス
精神科医は他の診療科と比較して以下のような特徴があります。
- ・緊急手術がない
- ・時間外労働が少ない
- ・働き方の幅が広い
医者がどうしても忙しくなってしまうのは、当宿直やオンコールなどによって不規則な生活になったりプライベートの時間を確保しにくいからです。
その点、精神科医は緊急手術で呼び出されることはありませんし、基本的には時間通りに働けます。
他の科に比べれば比較的ワークライフバランスは良い
他の診療科に比べれば、精神科医は比較的働きやすい環境であり、ワークライフバランスのいい職業と言えるでしょう。それでも、総合病院にいる限りは当宿直やオンコールがあったり、まれですが緊急対応も起こりえます。
総合病院は経験重視、クリニックはワークライフバランス重視
総合病院に勤めるか、クリニックに勤めるかでも忙しさやワークライフバランスは変わってきます。
総合病院に勤めている場合、クリニックよりは多くの症例を診ることができる傾向にあるため、経験を積むという点ではおすすめです。一方で、ある程度はプライベートを犠牲にして仕事をすることになるでしょう。
クリニックに勤めている場合は、ワークライフバランスは非常に確保しやすいです。特に無床のクリニックであれば入院対応などが起こることもないため、子育てをしているドクターにもおすすめの働き方です。また、急な呼び出しもないため、少し離れたところに住んでいても問題なく通勤が可能です。子育てや介護などで郊外から通わなくては行けないという事情がある方でも安心して働けるのがクリニックの特徴です。
精神科医の転職は転科が多い
実は、精神科医は他の診療科から転科してくる医師が比較的多いという特徴があります。これは上述の通り、精神科が他の科に比べてワークライフバランスが取りやすいということが理由になっていることが多く、特に家庭を持ったり子供ができたりしたタイミングで転科を検討する人が多いようです。
精神保健指定医の取得が条件になっていることもある
総合病院勤務の精神科医に転職を希望する場合、精神保健指定医の取得が条件になっていることがあります。そういった条件のある病院に勤めるかどうかはご自身のキャリアも含めてよく検討しておきましょう。
精神保健福祉法については勉強しておくとよい
精神科の医療は精神保健福祉法などの関連法の知識も必要になってきます。精神科への勤務経験がある場合は問題ないかと思いますが、他科からの転職の場合はあまり馴染みのないケースが多いと思いますので、しっかりと制度について確認しておくと転職後の業務がスムーズになるでしょう。
ブレインクリニックではドクターを積極募集中です
当院は自由診療で完全予約制の精神科クリニックです。QEEG検査やTMS治療といった最先端の検査や治療を提供し、発達障害特性を持つ方々の生きづらさを解消しています。
残業やオンコールもなし。ワークライフバランスを取りながら働くことが可能です。
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